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原油高騰への緊急対策を申し入れ

 

 党原油高騰問題対策本部長を務める石井啓一は、8月28日(水)午前、首相官邸で菅義偉官房長官に対し、原油高騰への緊急対策を求める申し入れを行なった。
  これには、同対策本部の西田実仁事務局長(参院議員)をはじめ、石田祝稔、高木陽介、岡本三成の各衆院議員、横山信一参院議員が同席した。

         

  原油高騰問題は、国際的な原油高や為替相場の円安を背景に、今年に入って深刻化。その後、ガソリンや軽油など石油製品の価格は一時的な落ち着きを見せたものの、ここにきて中東情勢の緊迫化に伴う原油高や夏場の需要増が加わり、レギュラーガソリンの全国平均が1リットル当たり160円台の高値で推移するなど、国民生活に重大な影響を及ぼしている。事態を重視した公明党は、関係団体のヒアリングを基に緊急対策を取りまとめ、今年2月の申し入れに続く第2段として同日、政府に要請した。
  石井啓一は席上、原油高騰が中小・小規模事業者などの経営を著しく圧迫している現状を訴え、「2007〜08年の原油高騰に匹敵する深刻な事態だ。」と強調。原油価格高騰に関する関係閣僚会議の早急な開催を求めたほか、被災地対策として冬が到来する前に被災自治体と連携を強化し、適切な処置を実施することや、中小・小規模企業への資金繰り支援を積極的に展開することを要望した。
  また、原油高騰の影響が顕著な(1)農業(2)漁業(3)運送業(4)旅客・海運業―の業種別にきめ細かな緊急対策を要請。運送業関係では、省エネの取り組みに対する補助事業の拡充や、燃料サーチャージ(運賃上乗せ)導入促進に向けたアクションプランの策定などを求めた。
  このほか、離島や過疎地の対策のほか、原油・石油製品の価格と需給動向の監視強化、安価な液化天然ガス(LNG)の輸入促進などを要請した。
  これに対し、菅官房長官は、公明党の2月の申し入れに応じて原油高騰対策を充実させた経過に触れた上で、今回の提案についても「しっかり検討したい。」と答えた。


 「原油高騰への緊急対策を求める申し入れ」の全文は次の通り



           原油高騰への緊急対策を求める申し入れ

                                         2013年8月28日
 内閣総理大臣 安倍晋三 殿


                      公明党原油高騰問題対策本部長 石井 啓一
                                  同 事務局長 西田 実仁


  油価格の上昇や円安、国内需要の増加に伴い、ガソリン、軽油は7月から6週連続で値上がりし、2008年以来の高値水準に至っている。このような石油製品価格の上昇は国民生活に重大な影響を及ぼしている。なかでも、農漁業者、運送業をはじめとする中小・小規模事業者など、価格転嫁が難しい事業者からは廃業の危機を訴える悲痛な声が寄せられている。

  2007年から2008年にかけての原油輸入価格の急騰による負担増は約5兆円であったが、今次の輸入価格上昇による負担増も約4.7兆円(下記参照)と、前回の高騰時に匹敵する深刻な事態であるとの認識に立つべきである。

  そこで、政府におかれては、とくに負担の大きい部門へのきめの細かい緊急対策に加えて、@省エネ、代替エネルギーの開発促進、A安価なLNGの輸入促進、B市場投機など国際流動性の拡大による副作用を抑える監視体制の強化と、各国の金融政策の「出口戦略」に関する連携、C産業の構造転換、といった構造的問題の解決に向けた総合的な対策を講ずるべきである。

  このため次項の通り、公明党原油高騰問題対策本部として、原油高騰問題への緊急対策を求めるものである。

1.原油価格高騰に関する関係閣僚会議の開催
原油価格高騰に関する関係閣僚会議等を早急に開催し、被災地、中小・小規模企業、農林漁業者等に対する総合的な対策を検討し実施すること。
併せて、原油高騰による影響の大きい業界の動向を、所管府省庁がきめ細かく注視し、所要の措置を講ずること。

2.被災地対策
石油製品需要が増加する季節の到来を待つことなく、原油価格高騰による被災地での影響を細やかに把握し、被災自治体と連携を強化しながら、適切な処置を講ずること。

3.中小・小規模企業対策
・原油高騰により事業活動に支障を来たしている中小・小規模事業者に対して、政府系金融機関や信用保証協会の既往債務の返済条件緩和の継続や新規融資の拡大など、資金繰り支援を積極的に行うこと。
・下請け企業の価格転嫁対策として、独禁法や下請法の厳格な運用と、ガイドラインの周知徹底を行うこと。
・クリーニング業や公衆浴場等の生活衛生関係事業者への影響を細やかに把握し、政策金融による支援策を検討すること。

4.業種別のきめ細かい緊急対策の実施
農業関係
・H24年度補正予算で措置された燃油価格高騰緊急対策を継続・拡充するとともに、施設園芸の経営安定化、省エネ農業への転換を図るため、一層の支援拡充を検討すること。
・施設園芸セーフティネット構築事業の発動基準価格引き下げを検討すること。
・農林漁業用A重油、軽油引取税の免税措置の恒久化を検討すること。

漁業関係
・現在実施している漁業経営セーフティネット構築事業の拡充措置について、一層の加入促進を図り、漁業者への周知徹底に努めるとともに、発動ラインの引き下げ、本事業の恒久化など更なる拡充を検討すること。
・省エネ機器や省エネ効果の高い漁船・エンジン等の導入への支援の充実を図り、強い水産業づくり交付金の運用改善など必要な措置を講ずること。

運送業関係
【補てん対策】
・中小トラック事業者構造改善実証実験事業の再実施を検討すること。
・トラック業界に対する地球温暖化対策税の還付措置の適用について積極的に検討すること。
・トラック輸送サービスを維持するための燃料高騰対策補助金の創設を検討すること。
・先進環境対応型ディーゼルトラック等の導入補助金の拡充など、環境性能の高い車両等の導入支援策を推進すること。

【燃料サーチャージ導入を加速する「アクションプラン」の策定】
燃料サーチャージ導入促進に向け、経団連をはじめ荷主団体への協力要請を引き続き行うとともに、導入数値目標の設定、協力的な優良企業の公表、価格転嫁拒否等の悪質な荷主公表制度の確立などを定めたアクションプランを策定すること。

旅客、海運業関係
・革新的な省エネ船舶の研究開発、省エネ船舶建造支援措置を拡充すること。
・サーチャージ制による燃油価格高騰の適正な転嫁を促進すること。

5.その他
離島僻地対策ほか
・H25年度予算で措置された離島ガソリン流通コスト支援事業を継続・拡充すること。
・軽油、A重油、灯油などガソリン以外の燃油類について、業種別の対策の充実に加え、地方自治体による支援制度の創設・充実を後押しするなど、負担引き下げに向けた措置を講じること。
・地方自治体が独自に実施する燃油価格引き下げ支援事業について、過疎債の財源確保による助成措置を拡充すること。
・給油所の過疎地対策について、総合的な対策を検討し、地域住民の重要な生活インフラを支えるために万全を期すこと。

構造的課題解決に向けた監視強化と海外連携の強化
・国際原油価格や国内石油製品価格、石油製品の需給動向について監視を強化するなど、事業者や国民生活に与える影響に最大限配慮すること。
・本年9月初頭に開催されるG20において、原油価格高騰問題について積極的に発信するなど、原油価格安定に向けた取り組みを強化するためのリーダーシップを発揮すること。
・シェールガス権益の取得拡大に向けて積極的な支援を行うこと。
・より安価な液化天然ガス(LNG)の安定的な輸入に向け、消費国間の連携等によってバーゲニングパワー(交渉力)を強化し、石油価格連動からの脱却に万全を期すこと。



 

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