HOME > 活動報告 > 平成24年活動報告 > No.5

予算委員会で社会保障と税の一体改革に関する質疑

 

石井啓一は、2月22日(水)、予算委員会で社会保障と税の一体改革に関する質疑を行いました。

社会保障と税の一体改革に関する公明党の考え方について
 石井啓一は、「公明党としては、超高齢化社会にあっても、社会保障の制度を持続可能とするために、また、ほころびが目立つ社会保障制度を充実させていくためには、安定的な財源が必要であり、そのためには、消費税を含む税制の抜本改革は必要だと考えている。ただし、そこに至るには、国民の皆様に御理解いただくための前提条件がある。一体改革に関して、5つの条件がある。一つは、社会保障改革の具体化をする。全体像を示す。二つ目には、景気回復を図っていく。三つ目には、いわゆる身を切る改革を初め、行革、無駄ゼロの徹底。四つ目には、消費税の使い道は、子育て支援を含む社会保障に限定をする。五つ目は、消費税のみならず、税制全体の改革で社会保障の財源を生み出していく。まず、社会保障改革の具体化、全体像を示すということで、政府・民主党の素案そして大綱では、年金の将来像、年金改革案が明らかになっていない。民主党の年金改革案への対応はどうするのか。」と、確認しました。

       

  岡田克也副総理は、「我々は、この閣議決定いたしました大綱の中で、その基本的な考え方をお示ししている。」と、答弁しました。
石井啓一は、「大綱の中に示されている基本的な考え方では十分な議論ができない。民主党の言うところの年金の一元化と最低保障年金、この姿が年金の将来像としてふさわしいのか、あるいは、公明党が主張するように、現行制度をもとにしてさまざまな改革を行っていく、どちらが望ましいのか、数字がないと議論できない。国民の皆さんにとってどれだけ税金を負担するのか、保険料の負担をするのか、その結果どれだけの年金を受けられるのか、こういうことが明らかにならなければ、比較検討しようにもできない。この前、試算を示されたが、その試算はあくまでも参考のもの。残念ながら、それをもとに正式な議論をすることはできない。だから、少なくとも民主党として正式に位置づけた試算を早く出すべきだ。」と指摘し、答弁を求めました。
 野田佳彦首相は、「この間公表しました試みの計算は、一部の調査会の役員の頭の体操に使ったというものであり、来年に新しい年金制度にかかわる法案を提出しようということで、きちっと試算をした上で制度設計をしていかなければなりません。ただ、これは、一体改革とは別の、年金制度そのもの、新しい年金制度の詰めの段階での議論であって、私は、これは並行してできるのではないかと思っております。」と、答えました。
 石井啓一は、「年金制度に関しては、超長期の姿を決めておいて当面の対策の議論を行う必要がある。まず将来の年金の姿を議論するのが先だということ、当面の対策、いわゆる一体改革の議論を先行してやると、将来の年金の改革議論があやふやにされてしまう懸念がある。それだけ民主党の年金改革への対応は不信感がある。この際、年金の将来像に関する議論は決着をつけなければいけない。だからこそ、議論ができるような民主党の試算を早くお出しになったらどうか。」と、見解を求めました。
 岡田副総理は、「なるべくいろいろな数字も計算して出したいとは思いますが、それがないからこの社会保障・税一体改革についての議論がスタートしないというのは、ちょっと私は違うのではないかと受けとめている。」と、答えました。

 石井啓一は、「消費税を含む税制抜本改革の前に景気を回復させること、デフレから脱却することが前提条件になる。歴史的な超円高とデフレの継続によって中小企業は苦しんでいるし、ヨーロッパの今後の状況も目が離せない。日銀が物価目標を明確化して、デフレ克服への意思を明確にしたことは一歩前進と評価しているが、金融政策だけではデフレの克服はできない。具体的に、景気回復、デフレ脱却への取り組みを伺いたい。」と、確認しました。
 古川元久経済財政政策担当大臣は、「デフレ脱却についても、もちろん、私どもは日銀だけにやってくれと言っているわけではありません。これまでも、今御指摘があった需給ギャップの縮小に向けて努力をいたしております。復興需要が起きてくる間に、それをちゃんと民間の需要につなげていく。そのためには、一昨年まとめました新成長戦略を実現していく。同時に、それを再強化、加速させるためには日本再生戦略、こうしたものを今年、策定して、その実行をしっかり行って、そうした成長力の強化もやっていくと考えております。」と、答えました。
 石井啓一は、「野田政権では、消費税の引き上げの熱心さは伝わってくるが、景気回復に取り組むという熱心さはちっとも伝わってこない。新成長戦略も日本再生戦略も、確かに中身はいいことが書いてあるが、各省が出してきた政策の総花的なホッチキスどめだ。もっと真の意味で戦略的、重点的に取り組んでいく必要がある。」と指摘し、一体改革に関する三つ目の条件、いわゆる身を切る改革として行革、無駄ゼロを徹底することについて、「議員定数削減は、本来、消費税の引き上げの環境整備というよりは、民意をいかに政治に反映させるかという、制度の仕組みの一環として議論すべき問題であり、むしろ、国会議員の身を切る改革といえば、全国会議員に当てはまる歳費の削減こそまず議論すべきではないか。」と、見解を求めました。
 野田首相は、「今、一票の格差、これは違憲状態ではないか、という御指摘をいただいている中で、やはりこの議論はきちっと整理しなければなりません。国民の皆様は、政治そのものが身を切る努力の中の一つとして、重要な要素として、定数削減についても大変多くの関心をもっていらっしゃる。定数削減が今議論の俎上に上がっているわけでありますから、まずここでお互いに成案をまとめるということが何よりも必要ではないかと思います。議員歳費の問題は、今回、三党で国家公務員の人件費の削減で合意をいたしました。そうすると、今度は国会職員とか含めていろいろと波及させていく議論になると思います。そのときに、国会議員の歳費はいいのかという議論もある。そういう流れ、関連性のある中で議論するということには大いに結構ではないかと思います。」と、答えました。
 石井啓一は、「国会議員については、先行して1年間で15%相当の削減を既にやっているが、新年度からの国会議員の歳費は何も決まっていない。新年度から国家公務員の方が、2年間の時限だが給与削減が決まるときに、我々国会議員が何も歳費に手をつけないようでは、国家公務員はもちろんのこと、国民からも理解されない。」と、指摘しました。
  野田首相は、「国家公務員の人件費7.8%削減の関連の中で、では特別職の国会の歳費はどうするんだという議論は、これは当然あってしかるべきではないかと思います。それはまた政党間でそういう協議があってもしかるべきだと思います。」と、答えました。

 石井啓一は、「本来、恒久的な歳費の削減が必要だと思うが、与野党の間で恒久的なということではまだ合意まで時間がかかる。その間、当面20%削減してはどうか。」と、提案しました。

  岡田副総理は、「議員のことは、やはりそれは各党間で御議論いただくことが筋ではないかと考えておりますので、ぜひ御協議いただければと思っております。」と、答えました。

  石井啓一は、「四つ目の条件は、消費税の使い道を社会保障に限定する。これは、おおむね今回の大綱でもその趣旨になっている。五番目の消費税のみならず税制全体の改革ということ。今回の民主党の大綱を見ると、社会保障の財源は消費税に限定されている。私は、消費税のみならず他の税目も含めて、税制全体で社会保障の財源を生み出すべきと考える。」と、見解を求めました。
  安住淳財務大臣は、「石井政調会長がおっしゃるところも、私、共鳴するするところもございます。税制体系全体を高齢化社会や今の社会の状況に合わせて変えていくべきだという御指摘だと思いますので、与野党協議に中でこうしたことついてさらに議論を深めていただければ大変ありがたいと思っております。」と、答えました。
  石井啓一は、「今回、所得税の最高税率を、従来、課税所得1800万円超の方が40%だったのを45%。これは課税所得5000万円超。何故5000万円超ということになったのか。」と、確認しました。
 
安住財務大臣は、「消費税をお願いした分、二重に御負担をお願いするという点からいうと、少々御不満かもしれませんが、まず、5000万円から5%を上げさせていただいた。」と、答えました。
 
石井啓一は、「所得税の改正の目的である格差の是正とか、所得の再配分機能を回復する、こういう趣旨からすると、極めて中途半端な見直しだ。」と、指摘しました。

民主党の年金改革案の問題点について
 石井啓一は、「年金改革について、さまざまな問題点がある。まず第一に、最低保障年金、これは全額消費税で賄うということから、現行の基礎年金に比べると多額の消費税が必要になる。基礎年金は2015年では消費税で換算すると4.1%相当。2075年、C案では11.2%消費税換算で必要になるということで、4.1%との差で、7.1%消費税がさらに必要になる。現行の基礎年金でもやはり高齢化がむので、2075年には6.5%必要になる。現行の案とC案を比べると、2075年度時点でも、C案の方が、約4.7%、5%近く消費税は多く必要になる。」と、見解を求めました。

     

  岡田副総理は、「我々の案は、確かに、@案からC案までございますが、最も厚いC案では7%強のプラスの財源が必要になる、現在の試案ではそういうことになっていることは事実でございます。」と、答えました。

  石井啓一は、「二つ目の問題点。多くの方が、現行制度と比べて年金が減額になる。C案でも、生涯年収400万円を超えると現在より少なくなるということだが、支給範囲で評価すると、C案では79.9%しか支給されない。少なくとも25%の人は現行より少なくなってしまう。B案では約40%、A案では約50%、@案では60%の方が現行案より少なくなってしまう。」と、答弁を求めました。

  岡田副総理は、「加入した人の中のどれだけの人が今よりも減額になるという議論は、それは一つ成り立ち得る話ですが、今の現行案では本来年金がもらえなかった人たち、そういう人たちもこの制度には入ってきやすくなるというところもあわせて考えていくべきだと思います。」と、答えました。

  石井啓一は、「7万円の最低保障年金を満額受給するのに制度開始から40年かかる。現在問題になっている無年金者、低年金者対策には全く役立たない案ではないのか。」と、答弁を求めました。

  小宮山洋子厚生労働大臣は、「私どもがマニフェストで40年かかるということをちゃんとはっきり申し上げなかったので、誤解された方には申し訳ないと思います。」と、答えました。
  石井啓一は、「誤解するように皆さんがアピールしたことが問題なんだ。結局、当面の無年金、低年金対策にならない。」と指摘し、四つ目の問題点について、「国民年金加入者の本人負担が、比例年金の割合は15%だそうだが、厚生年金、共済年金の方は半分の7.5%で済むが、国民年金加入者の方は、事業主負担分も含めて15%丸々負担しなければならない。国民年金加入者の方の負担が非常に増える。共済年金、厚生年金に入っていた方と比べて、倍の本人負担を出して初めて同じだけの額の年金をもらえる。この不公平感は、どうしても納得されないのではないか。」と指摘し、見解を求めました。

  岡田副総理は、「確かに保険料は上がる。しかし、もらえる年金も増える可能性は大なんですね。もちろん、それは、今の厚生年金加入者に比べれば、事業主負担の部分がありませんから、その分倍になるという見方はできると思います。」と、答えました。

  石井啓一は、「保険料をたくさん払えばもらえるかもしれないが、その保険料が倍半分という不公平感は払拭されない。」と、答弁を求めました。

  小宮山厚生労働大臣は、「国民年金の方たちと、厚生年金事業主との関係ですけれども、事業主が出している分も、これには会計処理上は人件費になっていますので、本来企業の側が人件費としてはらうべきものをそういう形で負担しているという考え方もございます。」と、答えました。

  石井啓一は、「保険料の事業主負担分が会計処理上人件費だと、働いている方にとっては、そんなの自分の給料だとは全然カウントできない。国民年金の方にそんなこと説明したって理解されない。倍半分でようやく同じ年金を受けられるという不公平感は払拭できない。」と指摘し、「私は、民主党の年金改革案は、今言った問題点からして、やはり実現性に乏しい。この際、取り下げてはどうか。」と、答弁を求めました。

  野田首相は、「取り下げなければ協議しないというのではなく、そこはもっと柔軟に御対応いただければ大変ありがたいと思います。」と、答えました。

 石井啓一は、「大手の新聞がこぞって民主党の年金改革案の取り下げを主張している。毎日新聞では『公表される試算を徹底検討し、現時点では新年金制度が実現不可能であれば素案から削除すべきだ。』、読売新聞2月11日社説では『政府・民主党は、新年金制度案に問題が多いことを認め、一体改革の素案から削除すべきだ。」、朝日新聞2月12日の社説、『新制度の法案提出はあきらめ、民主党内で頭を冷やして検討し直すべきだ。」、政府としても、メンツにこだわらず、与野党協議を進めるためにも、この際、年金改革案を取り下げるべきではないか。」と、見解を求めました。
  岡田副総理は、「ぜひ御協議いただきたいと思う。本当にどちらがいいのか、今の延長がいいのか、それとも抜本改革に行かざるを得ないのかということを、協議の上で決めていくべきだと思います。」と、答えました。

  石井啓一は、「所得比例部分は、保険料率が15%となっているが、これは老齢年金分のようであるが、障害年金や遺族年金分を含むとどうなるのか。」と、確認しました。

  小宮山厚生労働大臣は、「保険料率15%程度というのは、老齢年金に係る部分でございます。保険料負担のあり方ですとか、それから障害年金、遺族年金の具体的なあり方については、今後これは詰めていくことになっております。」と、答えました。

  石井啓一は、「例えば現在の実績でいくと、障害年金、遺族年金分も含めて全体の中で老齢年金というのは約84%。そうすると、15%の保険料は、遺族年金や障害年金分を含むと17.9%になるのではないか。約18%というのが民主党の本当の年金の保険料率になるのではないか。」と、重ねて確認しました。

  小宮山厚生労働大臣は、「それは、遺族年金、障害年金分を加えればそういう形になると思います。本当のとおっしゃいましたが、別に隠しているというわけではなくて、これは老齢年金がこうだと言うことで、計算をすればおっしゃったとおりになると思います。」と、答えました。

 石井啓一は、「普通の国民の皆さんは15%で済むと思っている。だけれども、実際は18%。一体改革の大綱の中では、最低保障年金について、一定収入まで最低保障年金を支給する。ある年収までは7万円を支給し、そこから少しずつ少なくしていくということが大綱の中に書かれている。今後民主党が検討するケースというのは、このC案がベースになって検討されるということになるのか。」と、見解を求めました。
  岡田副総理は、「これは、いろいろこれから御議論いただく中で、どういった形が一番いいかということで、大綱にそう書いてあるからといってそれで決めたということでは必ずしもございません。」と、答えました。

 石井啓一は、「大綱が変わるかもしれないということでは、何をもって議論していいのか全くわからない。本当にきちんとした大綱をつくって出直してほしい。」と、訴えました。

 ←平成24年度の活動報告に戻るHOME

  

Copyright (c) 2005 Keiichi Ishii Office. All Rights Reserved.