衆院本会議で財務金融委員長解任決議案について賛成討論

  11月19日に行われた衆議院財務金融委員会において、今国会の重要法案である「中小企業金融円滑化法案」(いわゆるモラトリアム法案)の質疑が、与党・民主党の強引な委員会運営により、わずか2日間で打ち切られ、強行採決されました。
 石井啓一は、同委員会の理事として、「定例日以外に参考人質疑に応じた野党側の善意を裏切るだまし討ちに等しい行為である」と理事会で厳しく民主党の対応を批判するとともに、自民党が提出した財務金融委員長解任決議案について、衆院本会議で公明党を代表して賛成討論を行いました。


         
        

 賛成討論の全文は次のとおりです。


        財務金融委員長 玄葉光一郎君 解任決議「賛成討論」

 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました「財務金融委員長・玄葉光一郎君の解任決議案」について、賛成の立場から討論を行います。
 財務金融委員会の運営は、昨日昼までは、与野党間で円満・円滑に行われてきました。11月17日には、大臣所信に対する質疑が行われ、昨18日には、「中小企業金融円滑化法案」の委員会趣旨説明聴取後ただちに法案審議に入るという異例な対応を野党側として承認し、7時間の審議を行ったところであります。
 そして、更に異例な対応ではありますが、定例日ではない本日の参考人質疑についても、日程が窮屈な中で充実した審議を行うという観点から、昨日昼の理事会で野党側としても認めたところであります。そして、野党側要求の本日午後の経済産業委員会との連合審査については、与野党筆頭理事間で協議するとしたところであります。従って、野党側としては、意図的な審議引き延ばしなどは一切行わず、むしろ野党としては異例な対応で、円滑な法案審議に協力していたところであります。
 ところが、昨日委員会終了後の夕刻の理事会において、民主党理事から突如、参考人質疑の終了後に、締め括り総括質疑、質疑終局、採決を行いたいとの提案が出されました。野党側は強く抗議し、玄葉委員長は、与野党筆頭理事間で十分協議するよう指示されました。
 そして、本日、朝の理事会において、与野党筆頭理事間の協議が整わず、自民党理事が欠席するにも関わらず、民主党理事は昨夕と同様の日程の提案をし、公明党理事の強い抗議にも関わらず、玄葉委員長は、「全体の日程にかんがみて、与党提案もやむをえない」として、委員長職権で本日の日程を決定したところであります。
 この玄葉委員長と与党の委員会運営は、あまりにも強引・性急であり、与野党間の信頼関係を踏みにじる暴挙であります。定例日でないにも関わらず、参考人質疑に応じた野党側の善意を逆手にとった「だまし討ち」にも等しい行為と言わざるを得ません。
 そもそも、本法案については、公明党として、その趣旨は理解するものの、課題も指摘してきました。例えば、借り手側の中小企業にとっては、既往債務の貸付条件変更を行うと、新規融資を受けにくくなるのではないかとの懸念を持っています。これらの課題への対応は、質疑を通じて明らかにしなくてはならなかったところです。
 また、法案で金融機関に義務付けられる体制整備、開示・報告義務の詳細が、省令・金融検査マニュアル・監督指針に委ねられており、これらの内容が分からなければ法案の賛否の判断ができないと指摘しました。本日朝の理事会で、それらの案の概要やイメージが提示されましたが、抽象的な内容であり、公明党として要求した内容のレベルからは、ほど遠いと言わざるを得ません。
 これらの点について、更に質疑を深める必要があったところであります。また、参考人質疑は、参考人からご意見を伺った上で、それを生かして更に質疑を深めるために行います。参考人質疑直後に法案採決することは、参考人に対しても大変失礼なことです。
 また、そもそも、参考人質疑の前提となっていた与野党間の信頼関係は全く損なわれてしまいました。
 そこで、公明党としては、本来、重要な参考人質疑ではありますが、玄葉委員長ならびに与党の暴挙、強権的・強圧的な委員会運営に対して強い抗議の意思を示すために、本日の委員会質疑には応じなかったところであります。
 本来、中立的な立場である玄葉委員長が、与党側の前代未聞の暴挙を、唯々諾々として受け入れ、与党の暴挙に加担したことは言語道断であります。玄葉委員長は、本年3月27日付けの「玄葉光一郎オフィシャルウェブサイト」において、「国会改革について思うこと」と題して、次のように主張しております。
 「与党は、予算や法案を事前審査して、党議拘束を行い、国会に提出したら、「後は通すだけ」という姿勢を変えなければならない。「通すだけ」の国会ゆえ私もまた国民も最も嫌う「与党の強行採決・野党の審議拒否」となる。その結果、国会から国民を遠ざける結果となる。建設的議論により、よりよい結論を得るのが議会である。熟議による修正は当たり前の慣例を創っていかねばならない。」と。
 玄葉光一郎君の野党時代の主張と、与党の委員長としての現実の行動とは、全く矛盾しています。何故、自身が最も嫌う「与党の強行採決」を委員長として認めるのでしょうか。
 玄葉委員長と与党の強引・強権・強圧的な委員会運営による強行採決は、議会制民主主義をないがしろにする行為であり、到底認めることはできません。強く強く抗議し、玄葉光一郎君解任決議案への賛成討論といたします。

←平成21年度の活動報告に戻る