海賊対処・テロ防止特別委員会で海賊対処法案に関して質疑
                            
 4月17日、石井啓一は、海賊対処・テロ防止特別委員会で海賊対処法案に関して質疑を行いました。

海賊対処の主体について
 石井啓一は、「法案では、第5条で、海賊行為への対処は海上保安庁がこれに必要な措置を実施するものとするとされ、第7条で、防衛大臣は、海賊行為に対処するため特別の必要がある場合には、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊に海賊対処行動を命ずることができるとされている。この『特別の必要がある場合』というのは、海上警備行動と同様に、海上保安庁では対処不可能あるいは著しく困難な場合と解釈してよいのか。」と、答弁を求めました。
 大庭靖雄内閣官房総合海洋政策本部事務局長は、「『特別の必要がある場合』とは、自衛隊法第82条に基づく海上警備行動の場合と同様に、海上保安庁のみでは海賊行為に対処することができない、あるいは著しく困難な場合であると考えております。」と、答えました。
『特別の必要がある場合』について
 石井啓一は、「この特別な必要のある場合とは、具体的にはどのような場合を想定しているのか。ソマリア沖での海賊対策で海上保安庁が対処できなかった理由としては、一つは、日本からの距離が離れていること、二つ目には、海賊がロケットランチャー等の重火器を所持していること、三つ目には、他国では海軍軍艦が出動していること、この三つの要件が示されているが、一般法である本法案の特別の必要のある場合についてもこの三要件で判断されるのか。」と、答弁を求めました。
 加納時男国土交通副大臣は、「一般法として理解する場合には、やはり装備面の問題だとか対処すべき場所、海賊の特性、その地域の情勢等の事情を総合的に判断して、海上保安庁のみでは海賊行為に対処することが不可能あるいは著しく困難な場合といったような場合を想定しております。」と、答えました。
海洋保安庁と防衛省の判断が異なる場合について
 石井啓一は、「海上保安庁と防衛省の判断が異なる場合、海上保安庁の判断が優先されるのか、あるいは政府部内で調整されるのか。」と、答弁を求めました。
 加納国土交通副大臣は、「海上保安庁では対処できないということを担当大臣が判断していくというのが普通のケースだろうと思います。そして、防衛大臣がそれを前提としてやるわけです。判断が一致しない場合はどうするかということですけれども、当然、総理が十分に各大臣をよく指導しまして、海上保安庁の言い分、防衛大臣の言い分も聞いた上で、正式に意見が一致される。それに基づいて、特別に必要な場合は防衛大臣が任命をする、それを内閣総理大臣が閣議で、決定することであると理解しております。
 浜田靖一防衛大臣は、「一義的に海上保安庁がこれを判断する。そして、特別な場合というのは、多分本当に判断を要することになるわけでありますので、我々とすれば、海上保安庁の意見に沿って動くというのがまずこの法律のねらいだと思います。海上自衛隊がそのまま行け行けでいくようなことではございませんで、極めて二重、三重の枠がかかっているということは事実でございます。」と、答えました。

国会の関与について
 石井啓一は、「海賊対処行動が発令された場合には、第7条第3項で、国会に報告を行うことになっているが、海上警備行動とは異なって、国会報告をさせることにした理由を確認したい。もう一つは、事後報告にとどめて国会の事前承認を求めなかった点についての理由を確認したい。」と、答弁を求めました。

 金子一義国土交通大臣は、「本法案では、内閣総理大臣が海賊対処行動を承認したときは、海賊対処行動の必要性、区域、期間などを定めた対処要項の内容を遅滞なく国会に報告することとし、政策の判断、立法判断として国会の事前承認を求めないものとしたものであります。なお、海賊行為への対処は警察行動であり、海上警備行動と同様に、国会の事前承認に関する規定は設けなかったものです。」と、答えました。
 大庭内閣官房総合海洋政策本部事務局長は、「海賊対処行動は海上警備行動と同様に警察行動ではございますけれども、自衛隊が長期間にわたり我が国の領域外で活動することが想定されますので、自衛隊を的確に統制するということが求められると認識しております。そのような観点から、自衛隊法第82条に定めます手続以上に、具体的に、遅滞なく国会に報告するということを定めております。」と、答えました。

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