財務金融委員会で金融商品取引法等の一部改正案に関して参考人質疑
                            
 4月16日、石井啓一は、財務金融委員会で金融商品取引法等の一部改正案に関して参考人質疑を行いました。

業界横断的な金融ADRに向けてのステップについて
 石井啓一は、「将来の理想的な業界横断的な金融ADR(裁判外紛争処理機関)に向けての四段階のステップについて、詳しく御説明いただきたい。」と、答弁を求めました。
 犬飼重仁早稲田大学法学学術院教授は、「最初の段階ですが、既存の各業界型金融ADR機関において、我々の提言に沿って、その理念等を可能な限り取り入れて制度改善を図る自己改革を期待し、第二のステップですが、設計理念を共有するに至った複数の業界型金融ADR機関が共同して、準備委員会、連絡協議会のような、金融オンブズマン機構設立を最終目標とする新組織を設立する。新組織は、金融オンブズマン機構が採用すべきモデル基準を作成。第三ステップとしては、そのモデル基準を満たしている既存金融ADR機関の間のネットワークを構築。最後の第四ステップとしては、適切な状況下でネットワークに所属する組織が統合されれば、単一組織によるワンストップ型の業界横断的な統合金融専門ADR機関へと移行することになる。このように提言させていただいております。」と、答えました。
他のADRとの役割分担、連携について
 石井啓一は、「今回の金融ADRについて、他のADRとの役割分担、連携が必要だとの指摘があるが、どういった役割分担が望ましいのか、消費者庁とはどういう連携をすることが期待されるのか。」と、見解を求めました。
 原早苗金融オンブズネット代表は、「国民生活センターがADRの機能をこの4月からスタートさせており、認証のADR、これは弁護士会とか司法書士会とか、多分金融に特化した形のADRというのも出てくるかと思いますけれども、こういったところとどうするかなんです。全体での制度設計というのも、消費者庁ができた段階では、そういったあたりをどうしていくのかということを視野に入れて考えていくということになると思います。」と、見解を述べました。
業界横断的・包括的ADRに対する評価、結果尊重義務の実効性について
 石井啓一は、「業界横断的な包括的なADRといったものについては、どのように評価されるのか、金融ADRについて結果尊重義務が課せられいるが、実効性があるのかどうか。」と、見解を求めました。
 安東俊夫日本証券業協会会長は、「苦情紛争解決ということによる利用者の信頼感あるいは納得感を高めるためには、金融商品・サービス全般を取り扱う横断的あるいは包括的な金融ADRが望ましい。協会としては現在、私どもの協会とか投資信託協会、投資顧問業協会等々5協会で、NPO、非営利団体の証券・金融商品あっせん相談センターというものを今後立ち上げる予定です。法務省から認可されましたADRを持っておりますし、昨年6月、7月から立ち上げ、かなりの紛争解決、あっせんというようなことで、具体的に約130件ぐらいの解決、和解ということが大半なんですが、そういうことが行われるということでございます。」と、見解を述べました。
金融商品に対する格付について
 石井啓一は、「複雑化、高度化された金融商品に対する格付はどうあるべきか。」と、見解を求めました。

 三國陽夫且O國事務所代表取締役は、「サブプライムローンを含んだ仕組み債の格付には幾つか問題があったと思います。サブプライムローンの場合は私募債でございまして、企業内容開示制度とかそういったもののらち外にあった。今回のサブプライムローンを含んだ仕組み債なんかの場合は、コンピューターのモデルで評価され、格付会社の意見が、情報データーの入手において、コンピューターモデルの理解において隔絶たる存在になり、それで1つの意見以上のものになってしまった。投資家の責任としては、自分の理解しないものは買ってはいけないというのが原理原則ということになっております。アメリカのサブプライムローンを組み込んだ仕組み債の場合で言われておりますことは、アメリカの住宅価格というのは1933年から70有余年にわたってずっと上がり続けて、住宅神話ができておりましたのですが、これがずっと続くという前提で行われた。格付機関の格付がある程度役に立つかどうかというのは、最悪の条件を設定するのが大事だということになっているのではないか。」と、見解を述べました。

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