財務金融委員会で財源確保法案並びに所得税法等の一部改正案に関して
参考人質疑
                            
 2月26日、石井啓一は、財務金融委員会で財源確保法案並び所得税法等の一部改正案に関して参考人質疑を行いました。

財投特会の積立金、金変動準備金の準備率1000分の50について
 石井啓一は、「3000本の金利シュミレーションをやって、99%信頼区間で3本赤字になるのが1000分の50というレベルだったが、余りにも厳しすぎるのではないか。この際は見直してもいいのではないか。」と、見解を求めました。
 吉野直行慶応義塾大学経済学部教授は、「財政投融資はとにかく規律づけが必要だと思います。私は、非常に保守的かもしれませんけれども、ある程度大丈夫なところで見るというところもあります。」と、見解を述べました。
無利子非課税国債について
 石井啓一は、「相続税非課税というメリットのある方は非常に限定されます。仮に、この無利子非課税国債が意味があるとすれば、現状では非常に考えにくいことではあるが、通常の国債が市場消化しにくくなった場合と考える。」と指摘し、見解を求めました。
 吉野慶応義塾大学経済学部教授は、「もし無利子国債を出せば、今御指摘のとおり、相続税のために持たれる方はいると思います。しかし、もしその方々が、今まで預金をされたり、保険などを買われているお金をこちらに回すのであれば、一切金額は意味がありません。資金全体の流れでいけば、ただ今まで持っていたお金が民間金融機関からこちらに行くというのであれば、余り効果はない可能性もあると思います。」と、見解を述べました。
 中里実東京大学法学部教授は、「無利子非課税国債につきましては、いい点も悪い点もあるだろうと思います。ただ、私ども法律の人間からしますと、これを使いますと、例えば相続財産10億円ほど持っているとして、10億円借金してこの国債を買うと、相続財産をゼロにすることができる。債務控除について相当の制限をしなきゃいけませんが、制度が非常に複雑になる可能性がございます。また、たんす預金、あるいは今まで所得税等を逃れたお金がどっとこの国債に向かうとしたときに、実は過去に所得税をごまかしていましたというような感じで申告する方はいないと思うので、なかなかその扱いとかいろいろな問題が出てまいりまして、手続的には大いに問題になります。」と、見解を述べました。
社会保障の安定財源の充当のあり方について
 石井啓一は、「社会保障の機能強化に優先をすべきという考え方が一つ。もう一つは、赤字の部分の穴埋めをまず優先してやろうとという考え方と、二つのアプローチがある。」と、見解を求めました。
 吉野慶応義塾大学経済学部教授は、「私は、抜本的に日本の今の定年の年齢というものを考えないとだめだと思います。社会参加を皆さんにしていただいて、社会保障の支出を減らすということを抜本的に制度的に考えていただきませんと、日本の社会はもたなくなるのではないかと思います。日本でも、皆さん方の社会保障はこれくらいにするというのであれば、例えば消費税でいけばこのパーセントになります、そういうことで国民の皆様よろしいですかという形で、両方でぜひ議論をしていただきたいと思います。」と、見解を述べました。
 中里東京大学法学部教授は、「社会保障云々の充実というのは、程度問題はもちろんありますけれども必要で、みんなが安心して暮らせるということがポイントになってくるんじゃないかと思います。」と、見解を述べました。

追加の経済対策について
 石井啓一は、「政府は、1次補正と2次補正、来年度当初予算、この3段階で合計75兆円規模の景気対策をやろうということで考えているわけですが、昨年10月から12月のGDPの速報値が年率換算で12.7%という大きなマイナスを記録した。GDPギャップでも約20兆円ぐらいある。こういう状況を踏まえて、追加の経済対策が必要ではないかという指摘もある。」と、見解を求めました。

 藤原直哉経済アナリストは、「私は、やはり追加の経済対策は必要だろうと思います。まず減税が私は必要だと思います。また、財政投融資をもっと積極活用していただきたいと思います。現状では、政策金融、財政投融資以外に積極投資をできる主体がないわけであります。」と、見解を述べました。
 吉野慶応義塾大学経済学部教授は、「世界的な景気のエンジンとしてまだ残っているのが、やはりアジアである。ですから、やはり、そこと一緒になりながら日本の景気を高めていくということがまず大きな流れとしては大事であり、常に交流をしながら、海外との対話をしながら、どういうものが必要だろうかということをぜひ見ていただきたい。資金の運用につきましても、アジアの中で資金を回すことによって安定的な成長を遂げていくということ。日本の地域の経済をやはり格上げしていく。その中では、農業ももう少し信託などのいろいろなスキームを使いながら集約化していき、効率的につくることによって日本の農業の生産性も上げる、それから地方にも民間の資金が行くという形で、地方の元気を出すような方策も必要ではないかと思います。」と、見解を述べました。
 中里東京大学法学部教授は、「迅速にしかるべく財政支出をふやしてこの経済危機に対応するということは当然に必要なのではないかと思います。税制だけではなくて支出も金融もすべてをひっくるめて危機にどう対応するかということなのではないかと思います。」と、見解を述べました。

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