財務金融委員会で中川大臣の所信に対して質疑

 2月12日、石井啓一は、財務金融委員会で中川昭一財務・金融担当大臣の所信に対して質疑を行いました。

1月29日の申し入れについて
 石井啓一は、「1月29日付で、私ども公明党の太田代表名で、中川大臣あてに中堅企業及び上場会社の短期資金の借りかえ需要に関する申し入れをさせていただいている。改めてこの申し入れの趣旨を金融機関に徹底されるように、大臣にお願いをしたい。」と、答弁を求めました。
 中川昭一財務・金融担当大臣は、「認識は全く同感でございますので、中堅、大企業向けも含めたきちっとした対応を金融機関がとるように、いろいろな努力をしていきたい。」と、答弁しました。
政府紙幣の発行について
 石井啓一は、「政府紙幣の発行というのはどういう政策なのか。内外の事例や問題点はどうなのか。この点について政府参考人に説明していただきたい。その上で、財務大臣の見解を伺いたい。」と、答弁を求めました。
 佐々木豊成財務省理財局長は、「政府紙幣ということにつきましては、日銀が発行しております銀行券に加えまして政府も紙幣を発行し、これを財源といたしまして景気対策に取り組むというようなご意見ではないかと考えております。内外の事例につきましては、まず、我が国におきまして、明治維新当初、政府が太政官札を初めとする各種の紙幣を発行しておりましたが、これらの増発がインフレを招いたために、これを克服する手段の一つとして日本銀行が設立されまして、紙幣の発行権限はこれ以降日銀に集中されるということになりました。主要国を見ますと、我が国と同様に、政府が紙幣を発行する、それから中央銀行が銀行券を発行するという体制になっております。ただ、シンガポールなどにおきましては、中央銀行の役割を果たす政府機関のシンガポール通貨庁が紙幣を発行している、こういう例がございます。ただ、これらの紙幣は、中央銀行による銀行券の発行と並行して発行しているというものではございません。問題点でございますけれども、まず、政府紙幣が市中で銀行券と並行して流通するといった場合には、政府紙幣が金融機関からさらに中央銀行と還流してまいりましたときに、政府が引き取るための財源が必要となります。いずれ、政府が引き取るときの財源が必要となり、また、還流してこないように政府紙幣を日銀で保有しておきなさいというようなことをいたしますと、これは、無利子、無期限の国債の日銀引き受けと同じでございまして、戦前戦中の日銀引き受けによるインフレに対する反省から設けられました財政法第5条の趣旨に反することになると考えております。さらに、中央銀行と並行して政府が紙幣を発行するというのは、世界的に見て異例でございまして、二種の紙幣が発行され併存するということに伴う混乱を招きかねないというほかに、安易な発行に流れまして財政規律を失うおそれがあるなどの問題点があると考えております。」と、答弁しました。
 中川財務・金融担当大臣は、「今の緊急経済対策の中に政府紙幣なるものを発行するというような考えは、私の頭の中にはございません。」と、答弁しました。
無利子非課税国債について
 石井啓一は、「利子がつかないかわりに相続が免除される無利子非課税国債について、省庁横断の勉強会がもたれていると報じられているが、どういう検討をしているのか、また過去の事例や問題点について、政府参考人に伺いたい。その上で、今後の取り組みについて財務大臣に伺いたい。」と、答弁を求めました。
 川北力財務省大臣官房総括審議官は、「現下の経済金融情勢におきまして家計金融資産の有効活用を図っていくためにどのような方策があり得るかということにつきまして、先般、関係省庁の課長クラスで集まって、幅広く勉強することといたしております。この勉強会では、無利子の非課税国債を含めまして、さまざまな活用方策ということについて幅広く意見交換をしているところでございます。」と、答弁しました。
 竹下亘財務副大臣は、「相続税が非課税になる国債といたしましては、1950年代のフランスにおいて、保有者が死亡した場合に相続税を課さないという特典を付したいわゆるピネー国債が発行された例がありますが、このピネー国債に対しましては発行当初から、租税回避の手段として用いられるのではないか、もちろん金持ち優遇という批判もその一方でございまして、それ以降は相続税非課税の優遇措置を付した国債は発行されておりません。また、1973年には、ピネー国債は、相続税を課税する新ピネー国債へ強制借りかえされたものと承知いたしております。」と、答弁しました。
中川財務・金融担当大臣は、「現に市中にあるお金、とりわけほとんど利子のついていない要求払いの預金でありますとか、あるいは場合によってはいわゆるたんす預金的なものをぜひこの際活用する。有効にそういうお金を、多分政府が借りてということにつきましては、その趣旨そのものは私は否定をしておりません。今、政府部内でも、また各党間でもいろいろな御議論があっていいんだろうと思います。」と、答弁しました。
 石井啓一は、「相続税非課税となると、対象が非常に限定される。少数にメリットのある政策をやることについては慎重に考えた方がいい」と、指摘しました。
改正金融機能強化法に基づく資本注入について
 石井啓一は、「2次補正予算では、プラス10兆円の資本注入の枠を用意したが、金融機関からの申し入れの状況がどうなっているのか。今後推進するための取り組みについて伺いたい。」と、答弁を求めました。
 中川財務・金融担当大臣は、「三行がこれについて検討を始めたということは承知しております。これを活用して、健全な金融機関が地域、中小企業の金融のために大いに役立っていただきたいという期待は私はもっているので、引き続き御説明をして、そして御理解をいただいて、ぜひ申請していただければありがたいと思っております。」と、答弁しました。

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