財務金融委員会で質疑

 1月9日、石井啓一は、財務金融委員会で財投特会繰り入れ特例法案並びに、銀行株式保有制限法改正案について、質疑を行いました。

定額給付金について
 石井啓一は、「予算委員会の質疑で、北側幹事長のから、定額給付金は給付つき税額控除の先取りである、という指摘がされました。給付つき税額控除というのは、税額控除と給付とを組み合わせているやり方もありますし、全額給付でやっているケースもあります。今回の定額給付は、イギリス式の全額給付方式の給付つき税額控除に非常に似通ったもである。イギリスは、現在は全額給付をしていますが、当初は、税額控除と給付との組み合わせであった。どういった経緯で税額控除を全額給付に変えていったのか、ご説明いただきたい。また、税制抜本改革の基本的な方向性の中では、所得課税について、給付つき税額控除の検討を位置づけております。将来我が国で給付つき税額控除を導入する場合にはイギリス型の全額給付方式が有力ではないかと考えます。」と、答弁を求めました。
 中川昭一財務・金融担当大臣は、「大綱の中に検討するということで、既に与党内において御検討をされていると承知しておりますが、あくまでも恒常的なものでございますから、政策目的というものをはっきりしなければいけない。私の立場からは臨時異例のものとして今回給付金というものを実施したいと考えておりますが、経済的に言えば、これは給付つき税額控除と同じであると思っております。いずれにしても、今後どういうふうになるかにつきましては与党内での御検討ということになると思います。」と、答えました。
 加藤治彦財務省主税局長は、「英国で現在実施されている就労税額控除、ワーキングタックスクレジット、これがいわゆる給付つき税額控除で、2003年4月に制度が導入されましたが、当初は、源泉徴収の段階でまず税額を控除し、控除し切れない部分について、源泉徴収義務者である雇用主を通じて給付する仕組みになっておりました。しかし、このような仕組みは雇用主の事務負担が重いということで、2006年の4月に、納税の金額とは切り離して全額直接給付する仕組みを採用したと承知しております。」と、答えました。
 石井啓一は、「税額控除の提唱を始められた中央大学の森信茂樹教授が公明新聞のインタビューで、今回の2兆円規模の定額給付金を本格的な給付つき税額控除へのステップと位置づけてほしい、というエールを送っていただいており、国民の皆さんの御期待の強い定額給付金をしっかりと実施して、将来の給付つき税額控除の先駆けにしていきたい。」と、主張しました。
銀行株式保有制限法の改正案について
 石井啓一は、「補正予算で設けられました政府保証枠は20兆円。従来の政府保証枠は2兆。その算定根拠について確認をしたい。あわせて、機構による株式の買い取り再開にはどの程度のニーズがあると想定されているのか。」と、答弁を求めました。
 内藤淳一金融庁総務企画局長は、「2007年度末の時点での銀行等は事業法人株を約17兆円保有しているということがまず第一点。それから事業法人が持ち合いによりまして銀行株を約5兆円保有している、こういった要素を勘案いたしまして、このような銀行や事業法人の保有株式額を十分にカバーし、市場に対して安心感、メッセージ性を強く発するという観点で必要と考えて、この水準にしたものです。」と、答弁しました。
 柳沢伯夫議員(法案提出者)は、「今現在においてニーズがどの程度あるかということについて、確たることを申し上げるのは困難であるということを申し上げる次第です。」と、答弁しました。
財政投融資特別会計からの繰り入れ特例法案について
 石井啓一は、「財投特会の積立金、金利変動準備金を一般会計に繰り入れるということは、いわゆる霞が関埋蔵金に手をつけるということになる。となると、ほかにも活用できる埋蔵金があるのではないかという疑問が生じるが、特別会計全体の積立金の実態がどうなっているかということと、財投特会のほかに一般会計に繰り入れることができる積立金がないのか、説明いただきたい。」と、答弁を求めました。
 中川財務・金融担当大臣は、「全体で、19年度決算で約200兆円の特別会計の積立金がございます。このうち150兆円は年金等に使われるもので、そのほかに、外為特会あるいは国債整理基金特会がございますが、国債整理基金特会に手をつけるというのは、これはなかなか難しい。為替リスクにつきましても、こういう今の金融状況でございますから、非常に変動が大きい。私としては、ぎりぎりのところでこの財投特会を今回使わざるを得ない。それ以外にはあるかと言われれば、いろいろ考えても、今のところは頭に浮かばないというのが正直なところでございます。」と、答弁しました。
 石井啓一は、「焦点になるのが今回の財投特会と、あと外為特会ということになるかと思います。外為の資産が、損失が出るというのは外貨を円に戻すときに可能性があるわけですが、円に戻すということも余り考えられないので、この積立金は本当に必要なのかという疑問もあります。」と、見解を求めました。
 中川財務・金融担当大臣は、「もちろん、今すぐ円転するという予定はありませんが、金利変動準備金にいたしましても外為特会の積立金にいたしましても、変動リスクあるいは時期の違いによるリスクというものがあるという以上は、やはりそのためのリスクに備えた積立金というものは積んでおく必要がある。外為特会に約20兆円の積み立てがありますが、1ドル99円の水準で、仮にそれを全部円転した場合には正味積立金を全部使い切ってしまう。これを今すぐ円転する予定はありませんが、可能性がゼロかといえば、何が起こるかわからない今の世界状況の中で、やはり必要な積立金というものは外為特会においても用意しておくべきものではないか、と考えております。」と、見解を述べました。
 石井啓一は、「今回、財投特会の積立金を活用しますが、これは本来、所要の準備率を上回る分は国債整理基金に繰り入れて国債償却に使うということでありますから、それを活用するということは、赤字国債の発行と変わりないのではないかという批判があります。しかし、実は大きな違いがあると思う。赤字国債の発行に頼るとなりますと、その発行額は理論上は制限はありませんが、特会の積立金ということであれば、その流用についておのずから制限がありますから、財政規律を守ろうという姿勢は全く違う。また、新たな赤字国債を発行するとなると、国債市場に対する負荷もかかる。」と、見解求めました。
 竹下亘財務副大臣は、「税収減に対応する赤字国債に加えて、新たな政策対応として赤字国債を発行して対応していくということは、御指摘のように、市場に増発圧力というものが加わりまして、市場の混乱も含めた影響も懸念され、さらに、総理の御指示もございましたので、対策の原資としては赤字国債に依存しないことといたしまして、臨時的、特例的に金変動準備金の活用を行うことが適切であると判断をいたした次第です。
」と、見解を述べました。


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