経済教室NO.6  農商工連携が本格化
                                   
Q 農商工連携とは、どのようなものか。

A 地域の農産品などを全国のスーパーで販売したり、メーカーと農家が共同で新しい食材を開発するなど、企業と生産者(農林水産業)がサービスや商品の開発で連携し地域活性化を促す取り組みのことです。

Q これらの連携が、なぜ地域活性化に寄与するといえるのか。

A 単に農林水産物を作って売るだけでは経済的な波及効果に限界があります。技術開発・販売戦略などのノウハウにたけた食品メーカーなどと有機的に結びつくことで生まれた新たな“商品”が軌道に乗れば、地域経済を刺激し、ひいては雇用の拡大などにもつながるでしょう。地域間格差が浮き彫りになる中、民間主導で行われるこうした取り組みは、当事者のやる気次第で、その事業にも大きな広がりが期待できます。

Q 地元で作り、その地域で消費する地産池消を促進させるのではないか。

A
その通りです。日本の食料自給率は主要国の中でも最低の39%(カロリーベース)ですが、各地でこうした取組みが進めば、食料自給率を好転させるきっかけにもなりそうです。

Q 地産地消が軌道に乗れば、地域経済の活性化だけでなく、その他の相乗効果も期待できる。

A そうです。最近、食料の生産地から食卓までの輸送距離を示す指標であるフードマイレージが注目されています。輸送距離が長いほど多くのエネルギーが必要となり、大量の二酸化炭素(CO2)が大気中に放出されことになります。その分、地球温暖化を悪化させます。
 食料の輸入大国・日本は、世界でもフードマイレージが突出していますが、地元の農産品を地元で消費する流れがより大きくなればCO2の削減になり、地球温暖化に歯止めをかける、環境にやさしい地域活性化にもなります。

Q
既に各地では、さまざまな試みが始まっているようだが。

A 一例を挙げると、建設会社と農家が連携してワサビを生産、地域の名産・笹かまぼことセットで販売しています。また、大学発ベンチャーが健康に良い新品種のタマネギを開発。町役場、農協なども協力し、地元農業者と連携することでタマネギの生産を実現しています。
                                 
Q 農商工連携促進法案は、どのような内容のものか。

A 地域を支える中小企業者と農林漁業者が連携して新たな事業を起こす場合、事業計画が認定されれば、設備投資や生産、販売、需要拡大など一連の事業展開にわたり、減税や低利融資、債務保証など、きめ細かな支援措置を受けることができます。政府・与党は今国会での成立、年内の施行をめざしています。
 経済産業省と農林水産省は共同して農商工連携の支援を進めるため、08年度予算案にはそれぞれ約100億円を計上しています。

Q 農商工連携を成功させるカギは。

A こうした支援の枠組みを生かすことできるかは、関係者の結束力にかかっています。生産者、企業、そして両者をつなぐ行政が、同じ目的に向かって強力なタッグを組めるかどうかがポイントになるでしょう。


公明新聞記事(H20. 2. 25)より転載