経済教室NO.12着実に改善する雇用環境

                                  
Q 景気の回復に伴い厳しかった雇用情勢もずいぶん明るくなってきたようだね。

A 数年前は就職氷河期なんて言われるほど悪い状況でした。しかし、年々改善に向かっています。今年の大学卒の内定率は3年連続で改善し、高校卒にしても10年前の水準に回復しました。2008年春の新卒の争奪戦は早くも過熱気味です。
 雇用環境の改善は新卒だけでなく、06年に転職した人は前年比6万人増え、最高の346万人に上りました。これは企業が即戦力を積極的に採用していることを物語っています。また、ここにきて契約社員やパートを正社員化する企業も目立っており、06年のフリーター人口も前年比で14万人減り、02年以降、初めて200万人を下回りました。

Q 最近の雇用関連の指標はどうなっているのか。

 
A 雇用の動向を表わす主要データーも着実に良くなってきています。先月、総務省が発表した完全失業率は、4.0%となり、完全失業率は前年同月比7万人減の270万人と15カ月連続で減少しました。完全失業率は15歳以上の働く意思のある「労働人口」に占める完全失業者の割合です。
 一方、求職者1人に対して何社の就職先があるかを示す有効求人倍率は、同月の厚生労働省の発表によると、1.05倍と求人数が求職者数を上回っています。有効求人倍率は、06年平均で1.06倍となっており、14年ぶりに求人数が上回る状態が続いています。

Q 最悪のときは一時、日本の失業率はいずれ二ケタになる、なんてささやかれていた。

A その通りです。完全失業率が5.5%を記録したときは、野党や一部マスコミの中には二ケタになったらどうする、などと不安だけをあおる無責任な言動もみられましたが、今日、二ケタどころか4%程度まで回復したのは政府・与党の大きな実績です。ドイツ、フランス、イタリア、ロシア、アメリカといった欧米主要国が5〜10%程度の高い失業率で推移しているのに比べても日本の失業率はよくここまで好転してきました。

Q 雇用環境がここまで回復してきた要因は何か。たまたま良くなったわけではないと思うが。

A もちろんです。一つには景気の回復による経済環境の改善が大きい。景気回復の拡大期間はもう5年以上続いていますし、それが雇用増を強力に後押ししてきました。
 景気の回復により、失業率に連動する「需給ギャップ」(供給=潜在的な経済成長率、需要=実際の経済成長率の差)も改善が続き、需要超過になっています。つまり、総需要が強いだけ企業は従業員の採用を積極的に増やしてきたわけです。

Q 具体的な雇用対策の面では。

A 景気対策とともに、政府は公明党の主張を受けて、若年層や高齢者、女性向けにさまざまな対策を重点的に講じてきました。特に、就職相談や職業紹介など各種のサービスを1ヵ所で受けられるジョブカフェの設置や、高齢者には改正高年齢者雇用安定法により、継続雇用制度などを導入、雇用機会の拡大を図ってきました。
 子育て中の女性には、再就職を応援するマザーズハローワークが06年度から全国各地でスタートしました。選挙で公約したことを実現する公明、マニフェストを実現する公明ならではの政策実現力で各種対策が奏功、雇用の改善が進んだのは事実です。

Q しかし、景気拡大の恩恵は国民生活の実感ではまだ乏しく、働き口や待遇の面でも課題は多い。

A その通りです。政府の「地域再生総合プログラム」では、中小企業のへの税制支援や担い手育成など雇用再生プログラムをさらに推進していきます。これからは新たな雇用創出には、地域再生の視点が欠かせません。景気の面だけでなく雇用政策も、大都市から地方へ、大企業から中小企業へ、企業から家庭への流れをつくっていくことが必要でしょう。
 また、国会提出されている雇用対策法改正案では、年長フリーターをはじめ誰もが意欲と能力に応じて働くことができるよう求人時の年齢制限禁止を義務化する規定が盛り込まれています。


公明新聞記事(H19. 4. 23)より転載