経済教室NO.10明るさ増す景気指標

                                  
Q わが国は現在、緩やかな景気拡大状況にあるというが。

A そうですね。これまでは1965年11月から70年7月までの「いざなぎ景気」が戦後最も長い拡大局面でしたが、今の拡大の歩みは、2002年2月から始まり、「いざなぎ」を超える戦後最長です。

Q 確かに景気の善し悪しを測るデーターでは、拡大傾向が出ているようだ。

 
A 景気が安定軌道に入っていることを示すプラス要因は各種経済指標で確認できます。
 まず、国内総生産(GDP)を見てみましょう。一定期間内に国内で生み出された付加価値の総額がGDPです。その伸び率、言葉を換えれば経済の元気度を示す一つのモノサシが経済成長率です。3月中旬に発表された06年10−12月期のGDP改定値は、実質で年率に換算すると5.5%の増。日本経済が内需主導で安定的に成長していることが改めて裏付けられました。
 経済成長率を引き上げている主なけん引役には、旺盛な企業の設備投資が挙げられます。この傾向は製造業、非製造業ともに認められるものです。

Q 景気回復が企業体質の強化につながっているわけだな。この勢いは高校や大学の新卒採用増にも反映しているとか。

A そうなんです。先月、高校を卒業した生徒の就職内定率は90%近くに達し、10年前の水準まで回復。大学卒の内定率も87%と3年連続で改善しています。

Q 中小企業の動きはどうなっているのか。

A 中小企業にも攻めの姿勢が見受けられるようになりました。先ごろ、帝国データーバンクが発表した07年度の企業意識調査では、昇給や賞与、一時金引き上げといった賃金改善を行うとする企業は前年度比で10.6ポイントも急増。特に大企業(39.3%)に比べ、中小企業(45.5%)の方に積極姿勢がうかがえます。
 もちろん、中小企業の景況は大企業に比べると依然として予断を許さない状況にあります。日本経済を力強く回復させる観点からも一層の支援策は欠かせません。

Q 景気の先行指標といわれる株価の推移は。

A 一時に比べればかなり好転してきました。IT(情報技術)バブル崩壊の影響で、03年には7600円台にまで落ち込みましたが、現在は多少の変動があるものの1万7000円台で推移しています。

Q さまざまな数値が良くなっているのは事実だが、その一方で「景気回復の実感がわかない」「庶民の懐は寒い」というのも正直なところだ。

A そうですね。これからがわが国の景気が本格的な回復軌道に乗れるかどうか。それは、企業から個人に、大企業から中小企業に、都市から地方に、そのうねりが広がっていくかどうかにかかっています。いま、さまざまな分野で、“格差”がキーワードになっていますが、その解消に向けて公明党が最も訴え、真剣に取り組んでいるのもこの問題です。

Q そういえば1990年代後半、金融危機に陥っていた日本経済を救ったのは公明党だった。

A これは歴史的な事実です。雪だるま式に増える一方の不良債権、金融機関の連鎖倒産、デフレの進行など、深刻な悪循環に陥っていた日本経済を立て直すためには政治の安定が何より必要でした。そのことを優先して公明党が連立政権に参画したのが99年10月です。
 「90年代後半の金融危機では、当時野党だった公明党の存在が大きかった」(加藤寛・千葉商科大学学長)との指摘のように、公明党が協力して成立させて金融機能早期健全化法は多くの銀行の破たんを防ぎ、金融が安定化。まさに「この時の公明党の対応が日本経済を救った」(同)のです。

Q 経済は生き物だ。政治の安定が当然プラスに働く。

A 政治の先行きが不安定でだったり、見通しが悪ければ、経済にも連動します。これからも、公明党は本格的な景気回復に向けて、全力で取り組んでいきます。


公明新聞記事(H19. 4. 2)より転載