2006年度予算概算要求で官房長官に申し入れ
 8月2日、石井啓一は公明党政務調査会副会長として、井上義久政務調査会長と共に首相官邸に細田博之官房長官を訪ね、小泉純一郎首相あての来年度予算概算要求における最重点項目について、申し入れを行った。山口那津男政調会長代理と赤松正雄、斉藤鉄夫、福島豊、渡辺孝男の各政調副会長が同席した。 
           
 席上、井上政調会長は、重要課題になっている少子化対策について、「政府一体で省庁横断的な取り組みが不可欠だ」と強調した上で、専任の次世代育成支援特命大臣の設置や児童手当の支給対象の小学校6年生までの引き上げなど、子育て支援策の一層の拡充を要請した。
 また、「国民の行政に対する目は非常に厳しい」として、ムダ排除で効率的な政府を目指す観点から、政府の「行政効率化省庁連絡会議」を格上げし、首相指揮の対策本部を設置するとともに、国家公務員の定員を5年間で10%削減し、一層の純減へ対策を強化するよう求めた。
 さらに、国民の生命を守る安全・安心の社会の構築に向けた予算の重点配分を訴え、建物の耐震診断や改修の対する公的支援、鉄道におけるATS(自動列車停止装置)の設置、空き交番ゼロの実現など災害や公共交通機関の安全、防犯対策で万全の体制を整備することを要望。
 問題のアスベスト(石綿)対策では、被害の実態調査を行った上で、被害者に対して新法制定を含めた包括的な救済策を講じる必要性を強調した。
 戦没者などの追悼・平和祈念施設の建立に関しては、施設の種類、名称、設置場所などに対する調査研究を行うための予算確保を要請した。
 細田官房長官は、子育て支援の強化について、「経済的支援だけではなく、育児休暇などに対する企業の対応が重要だ」との認識を示したほか、アスベストによる被害に関して、「どれだけ広がっているのか、今月中に実態調査を行い、これを踏まえて対策を検討したい」と強調した。
 また、戦没者追悼施設の建立に関しては、小泉首相が検討中であることを報告した上で、世論調査で靖国神社とは別に国が無宗教の追悼施設をつくることに60%以上が賛成している結果について触れ、「公明党と一緒に総理と話をする機会をつくりたい」と述べた。

 申し入れ書は次の通りです。

2006年度予算概算要求に向けた最重点項目
2005年8月2日
公  明  党
○歳出構造改革、ムダゼロの推進
 ・ 「行政効率化省庁連絡会議」を格上げし、総理指揮の対策本部を設置する。 
特別会計については、各特別会計の透明性を一層高めていくとともに、個別の事業のあり方を検討し、その廃止を含めた見直し等の改革を加速する。
国家公務員の定員について、引き続き人員・組織の大胆な見直しを行い、5年で10%削減を実現するとともに、一層の純減をめざす。
○少子化対策・次世代育成支援の戦略的拡充
 ・ 次世代育成支援特命大臣(専任)を設置するなど、政府一体となって総合的に施策を推進する体制を構築する。
 ・ 児童手当について、将来の抜本的拡充を視野に入れつつ、当面、所要の財源を確保のうえ、支給対象年齢を小学校6年生まで引き上げる。併せて、所得制限の緩和を図る。
 ・ 育児休業や短時間勤務を奨励・拡大するため、子育て支援に積極的に取り組む中小企業への助成などの支援策を充実する。
○国民の生命を守るため「安全・安心」予算の重点化
地震など災害対策を抜本的に強化する。特に、耐震診断や改修に対する公的支援など住宅・建築物の耐震化を推進するための施策を集中的に講じる。
公共交通の安全対策と交通における利便性と安全の確保を図るため、ATS整備をはじめとする鉄道の安全対策・規制と公的支援手法の見直し、「開かずの踏切」解消に向けた整備などを積極的に推進する。
犯罪に強い地域社会を構築するため、着実な警察官の増員を確保、及び「空き交番ゼロ」の実現に向けた取り組みを強化する。また、子どもを守り、犯罪に強い地域社会を構築するため、スクールガード・リーダーの配置、防犯ブザーの貸与・配布、緊急通報システムの整備等を強力に推進する。保護観察制度を充実する。
世界的にテロが頻発する事態を踏まえ、国内におけるテロ対策を強化する。
総合法律支援(司法ネット)体制を確立するため、日本司法支援センターの整備など、本格的に始まる司法制度改革における人的・物的整備に必要な予算を拡充する。
○アスベスト対策
 アスベスト対策について、被害者の救済を図る包括的な取り組み、被害の徹底した実態調査と情報開示、二次的な被害防止策等を講じるための所要予算を確保する。
○年金の安定化に向けた取り組み
 基礎年金国庫負担割合の1/2引き上げを着実に進めるため、所要の財源を確保し、適切に対応する。
○三位一体改革の推進
 三位一体の改革については、昨年末の政府・与党合意の着実な実現に向け、地方との協議を踏まえ、一層の改革を推進する。特に、国庫補助負担金は、2006年度までの改革で、3兆円規模の税源移譲に結びつく改革を確実に実現する。
 また、地方交付税については、地方団体の安定的な財政運営に必要な地方交付税等の一般財源の総額を確保する。
○科学技術の振興
 基礎研究の充実、科学技術関係の人材育成等、第3期科学技術基本計画を着実に実施するため、所要予算を確保する。
○京都議定書目標達成計画の着実な推進
 「脱温暖化・循環型社会」の構築に向けて、国土形成における国の果たすべき責任を明確にしつつ、「京都議定書目標達成計画」を踏まえ、各分野におけるその達成のための対策及び施策を積極的に推進する。
○医療制度改革、健康づくり対策の推進
生活習慣病対策など健康づくり対策(健康フロンティア戦略)を推進する。
がん治療専門医(特に科学療法、放射線療法の領域)の養成・確保、がん医療の均てん化の推進など、がん対策を抜本的に強化する。
出産育児一時金を拡充する。
○障害者施策の抜本的拡充
 障害者の自立と社会参加を進めるため、介護サービス提供や就労支援の充実、住まいの場の確保など、地域生活を支援するための社会基盤の緊急整備を図るとともに、障害者の所得保障について検討を進める。
○ベンチャー・中小企業支援策の拡充
中小企業の持つ技術などを最大限に活かすため、創業・第二創業、経営革新及び新連携への支援を強化する。
中小企業融資の円滑化を推進する。特に、中小企業向けの無担保・無保証融資の拡充を図る。
中小企業向け3政策金融機関の改革については、利用者の利便性を第一に考慮する。
○文化芸術の振興
 「文化芸術立国・日本」をめざし、文化関連予算を拡充する。地域・学校における文化芸術の振興のための施策を強化する。
○教育改革の推進
自然体験活動、職業体験活動、文化芸術体験活動等の体験学習の全国展開などの施策を充実する。
無利子・有利子奨学金及び入学資金・海外留学を対象とした奨学金を充実する。
○我が国にふさわしいODA水準の確保と人間の安全保障の推進
 我が国にふさわしい十分なODAの水準を確保する。特に「人間の安全保障」を推進する観点から、地球環境保全、植林、麻薬撲滅、飢餓、感染症対策等の分野については、所要の経費を確保する。
○国際活動教育隊(仮称)の編成等
 国際活動教育隊(仮称)の編成に際しては、「PKO訓練センター」「PKO資材センター」的な機能を持ち合わせるよう配慮する。
○追悼・平和祈念碑等の施設建立の調査研究費
 戦没者等に追悼の誠を捧げ平和を祈念する、追悼・平和祈念碑の施設の建立へ向けて、施設の種類、名称、設置場所等の調査研究を行うための所要の予算を確保する。

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