衆院郵政民営化特別委員会で「株式の処分、株式の持ち合い」について質疑
 6月14日、衆院郵政民営化特別委員会で、郵政民営化6法案に関しての質疑を行ないました。
株式の処分、株式の持ち合いについて
 石井啓一は、「持ち株会社は、移行期間中に郵貯銀行、郵便保険会社の株式全部を段階的に処分しなければならない、完全処分義務がかけられている。先日、『処分とは要するに関与を断ち切ることだ。処分の方法としては、売却、有価証券処分信託等さまざまな手法が考えられる。』と答弁されているが、関与を断ち切るということは議決権を保有しない状態になるとの理解でよいのか。また、処分の手法の一つとして、持ち株会社が郵貯銀行、郵便保険会社の株式をそれぞれの会社に譲渡する、銀行、保険会社側からすると持ち株会社から自社株を取得するということは処分に該当するのか。」と見解を求めました。
 中城内閣府審議官は、「郵貯銀行それから郵便保険会社が民間銀行、民間保険会社と同一の条件で自由な経営を行い、より質の高い多様なサービス提供を可能とするという民営化の趣旨を徹底するために、両社は特殊会社とせず一般商法会社として設立した上で、その全株式を処分して国の信用、関与を完全に断ち切る必要がある。国の信用、関与を断ち切ることは、国の出資する日本郵政株式会社が両社の支配権すなわち議決権を保有しない状態とするということで、したがいまして、郵便貯金銀行、郵便保険会社による持ち株会社からの自社株買いにつきましても、両社により株式が保有され、持ち株会社の議決権がなくなるということとなれば処分に該当する。」との答弁がありました。
 石井啓一は、「政府与党合意では『株式の連続的保有が生じることを妨げない。』となっているが、この株式の連続的保有の意味はなにか。また、連続的保有を可能にする方策とは、どのようなことを考えているのか。」と見解を求めました。
 中城審議官は、「移行期間終了後、速やかに持ち株会社や郵便局会社等が郵便貯金銀行、郵便保険会社の株式を市場から取得すれば、結果的に株式の連続的保有が可能となる。株主総会における権利行使や配当を受ける権利といったような株主権を連続して行使することが可能となるように、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の定款において、株主の権利行使の基準日を定めるというようなことが考えられる。株式の完全処分を2017年の3月31日までにやるわけですが、そのときに株主の権利行使の基準日につきまして、例えば5月末とかに動かすことにより、株主の連続的な行使を可能にする。」との答弁がありました。
 石井啓一は、「移行期間中に持ち株会社が郵貯銀行、郵便保険会社にそれぞれの株式の一部を譲渡する。移行期間終了後速やかに、郵貯銀行、郵便保険会社がそれぞれ保有する自社株を、持ち株会社や郵便事業会社や郵便局会社に譲渡する。あるいは郵便貯金銀行あるいは郵便保険会社が保有する自社株と、持ち株会社が保有する自社株とを互いに譲渡する。こういう自社株を活用した手法というのも、この連続的保有ということで可能ではないか。また、自社株の取得を可能とするよう原始定款に定めるということも考えておくべきではないか。」と主張し見解を求めました。
 中城審議官は、「移行期間中に郵便貯金銀行が持ち株会社から自己資本を取得することは処分となり得るものであり、移行期間終了後に、郵貯銀行等が経営判断によってその保有する自己株式を持ち株会社に譲渡することとした場合に、結果的に連続的保有になる。持ち株会社に全株処分義務を課した法の趣旨や独禁法や銀行法等の一般的規制、持ち株会社の規制に反するものでなければ特に問題はない。持ち株会社が郵貯銀行や郵便保険会社の原始定款に自社株取得を可能とするように規定することにつきましても、その経営判断によって会社法の規定に従って行われるものと承知しております。」との答弁がありました。
 石井啓一は、「政府与党合意では『株式の連続的保有が生じることを妨げない。』とされ、この『妨げない。』とは、あくまでも経営者の判断にゆだねるとの意味かと思う。ただ、郵便局における貯金・保険サービスが果たして完全民営化以降も提供されるのかとの懸念がいろいろな委員からも出されており、グループ全体としての一体的経営を確保するということで、政府は株式の連続的な保有を積極的に認める立場であると理解してよいか。」と見解を求めました。
 竹中郵政民営化担当大臣は、「持ち株会社が郵便貯金銀行等の株式を再取得するかどうか、また、それによって株式の連続的保有が生じるようにするかどうかというのは、これは新会社の経営判断にゆだねている。政府として、経営判断を超えて株式の連続的保有を積極的に認めるという立場にあるというものではございませんが、この制度設計におきましては、完全民営化後の郵便貯金銀行等の株式の取得について、一般のルールを超えて殊さらに規制を課すことはしなかったということでございます。」との答弁がありました。

←平成17年度の活動報告に戻る